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小國神社の神様は大己貴命です。大国主命または親しみを込めて大いなる国の神様、大国様とも呼ばれています。





海の幸山の幸に喜ぶ顔の大国様、森のみんなも、浜のみんなもたいそう恵みを持って来てくれて嬉しいな。


私からも新たな恵みを授けよう。と小づちを振ると、緑の森が赤や黄色に染まりました。色とりどりの紅葉です。豊かな森と清らかな川の流れはなんて美しい景色でしょう。







大国様こんなものが落ちてましたよ。穴が空いてへんちくりん。ウサギが持ってきたのはひょうの木になるひょうの実です。わしにそれを貸してごらん、大国様が息を吹き込むと鐘すてきな音が鳴り響きました。

するとその音色に誘われて女神様がひらひらと舞い降りてきました。女神は、まあ、心地よい笛の音だこと。もっときかせてくださいね。と言いました。大国様は お任せあれ。と答えました。
ヒョーロ ヒョー ヒョーロ ヒョー 女神さまはその音に合わせつつ舞いを舞い、お二方は仲良く時を過ごしました。







ドンドン ピーヒャラ ピーヒャララ、今度は小國神社の境内から澄んだ音色が聞こえてきます。村人たちが真心を込めて奏でる笛太鼓にしょうこの音が辺り一面にこだまして、それに合わせてあでやかな衣装の子供たちが舞を舞い始めました。遥か遠き京都から伝わった小國神社古式十二段舞楽が古代の森に響き渡ります。
何て美しい舞楽でしょう。
大国様もよきことことと大喜び。このように神様の恵みをいただいて、人々は感謝の心で慎ましく暮らしていました。

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